患者さんの中に、手や足、体の冷えを訴える方が時々来院されます。
今回は体の冷え性について考察してみました。
冷えの原因は手の先から足の先、体の隅々まで巡る細く細かい血管、「毛細血管の血行不良」です。
この毛細血管は体が寒さを感じた時に体温を逃がさない様に収縮し、体温を下げないように毛細血管を拡張させ血液を送ります。
ところがいつまでも血管が収縮しているために冷たくなってしまう、周りが暖かくなっても血管の拡張が起こらず体温が上がらない、これが冷え性です。
この血行不良が起きる原因は様々で、
●ストレスや不規則な生活、ホルモンのアンバランスによって血管の収縮と拡張を調整する交感神経と副交感神経を調節する自律神経の不調、自律神経失調症
●ホルモンのアンバランスの中でも思春期や女性特有の月経、妊娠、出産、更年期など女性ホルモンの分泌量の変化
●体質や運動不足による筋力の低下や、体の末端に送られた血液を心臓に送り返す為の手や足の筋力が不足している為に起こる血液の停滞
●貧血、特に血液の中にある赤血球の異常
●偏食や間食による栄養バランスのかたより
●室内と外気温の急激な変化に体温調節機能が追いつけなくなってしまったり、体に対して窮屈な衣類による血管の圧迫などの体質以外からの原因などがあります。
これらの原因はお互いに関係性があり、1つ原因から他の原因を誘発してしまう事があります。
体質だからと何もやらないうちに諦めてしまっては決して冷え性はよくなりません。思い当たる所があるならば、少しずつからでも日常生活や体質改善を試みてはいかがでしょうか?